圧電セラミックスについて
様々な分野の機器に機能部品として働く圧電セラミックス製品、
通常目に触れることはありませんが、どのようなものかの一端を紹介しています。
圧電セラミックスとは
圧電セラミックスは電子セラミックスのひとつです。圧電セラミックスをたたくと瞬間的に高電圧を発生させ、また逆に電圧をかけると圧電セラミックスは伸び縮みします。このような電気エネルギーと機械エネルギーを変換する働きをもったセラミックスが圧電セラミックスです。
この性質を利用した製品は家電製品や医療・自動車・工業製品など幅広い分野で使用されています。
富士セラミックスは、研究・開発から製造に至るまで一貫したプロセスにより、圧電セラミックスの豊富な材料群を選択しながら多様な用途に適した素子を提供いたします。
- 圧電セラミックスのエネルギー変換のしくみ
- 圧電セラミックスの材料
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圧電セラミックスの中でも大きな圧電性を示すチタン酸ジルコン酸鉛〔Pb(Zr・Ti)O3〕は通称PZTと呼ばれ、ペロブスカイト型と言われる結晶構造を持つ強誘電体です。チタン酸鉛〔PbTiO3〕とジルコン酸鉛〔PbZrO3〕を基本組成とし、この2成分の混合比を変えることで圧電・誘電・弾性などの物理特性をコントロールできますので、用途に適した圧電セラミックス材料を創ることができます。圧電体は電気的エネルギーと機械的エネルギーを可逆的に変換することが大きな特長ですが、その特長を持つ材料PZTのソフト系・ハード系のほか、チタン酸鉛〔PbTiO3〕、メタニオブ酸鉛〔PbNb2O6〕、チタン酸ビスマス〔Bi4Ti3O12〕などの圧電セラミックス素子を提供いたします。
製造プロセス
圧電セラミックスは多結晶体で、その作業工程は大別してセラミックス粉体の製造工程と粉体を成形し高温に加熱して粒子の結合体を得る焼成工程があります。さらに電気的性質を目的・用途に合わせるために添加物を配合したり、結晶方向をそろえるために高い温度下で素子に直流高電圧を印加する分極処理などが行われます。
圧電セラミックス製品について
圧電セラミックスの応用分野を大別すると、振動子とトランスデューサー(変換器)に分けることができます。振動子は、電気入力-機械振動-電気出力として用いるもので、セラミック発振子、フィルタ、圧電ブザー、圧電トランスなどがあります。トランスデューサーには、電気入力-機械出力として用いる超音波洗浄機やアクチュエータなどがあり、さらに機械入力-電気出力として用いる振動・衝撃センサや圧電発電素子などがあげられます。現在までに実用化されている応用分野はたいへん広範囲にわたっていますが、その応用分野の一端を紹介いたします。
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